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2025(R7).12.28(日)

2月28日「お蔭を知る」

本当にわれわれの存在というものは、究明すればするほど種々のお蔭によって在る。
天地のお蔭、国家や社会のお蔭、親や師友のお蔭。
この計り知ることの出来ないお蔭をしみじみと感じとり認識する、これが所謂恩を知るということであります。
そこではじめて理性や感情を持った人間になるのであります。

「風流-人生の有情-」

貪にして客を享(もてな)すに能(あた)はず
しかも客を好む

老いて世に狗(したが)ふ能はず
しかも世に維(つな)がるるを好む

窮して書を買う能はず
しかも奇書を好む
(酔古堂剣掃)

人間味というものは案外矛盾のなかにあるものである。
貧乏で客を歓待するだけの余裕がない、しかも客が好きである。
やたらにお客を引っ張りこんでくる。
奥さんが渋面を作っている-なんていうのは男の一つの味だ。

老いてますます頑固で当世に遭わぬ。しかその世間がいちいち
癪(しゃく)の種である。世の中を癪に障(さ)えながら
世の中に維(つな)がれている。

貧窮して本が買えない。しかし珍しい本が好きだ。

こういうのは人世の有情である。
天地有情である。この矛盾のごときところに人間の旨味がある。

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